5男1女の兄妹の長い1日 これって禁断の恋?
啓Side
仕事で海外を飛び回っていた両親の代わりに料理の好きな俺が家族の食事の用意をしていた。
初めの頃は、美侑は野菜が嫌いで苦労した。
『美侑ちやん今日はシチューだよ』
『啓兄ちゃんこれ嫌いにんじん入ってるもん』
『美侑ちゃんキッシュ美味しいよ』
『啓兄ちゃんほうれん草嫌い入れちゃイヤ!』
『美侑ちゃんお弁当出来たよ』
『啓兄ちゃんトマト嫌!赤いウイナーがいいタコさんにして』
『美侑ちゃんお昼ご飯はサンドウィッチだよ』
『啓兄ちゃんサンドウィッチにきゅうり嫌い入れちゃダメでしょ」
一緒に買い物に行った時も買い物カゴに入れたブロッコリーを美侑は『ダメ』と言ってカゴから出していた。
『啓兄ちゃんブロッコリーはお花だから食べれないよ』
『啓兄ちゃんピーマン苦いから嫌い』
俺は美侑に野菜が嫌いって言われるたび自分の事を嫌いって言われているような気がしてとても悲しかった。
だから何とかして未侑に野菜を美味しいって言ってほしくて本で調べたりネットで調べたりして勉強した。
野菜でソースを作ったり小さく小さく刻んだ五目いなりを『美味しいー』って美侑が言ってくれた時どんなに嬉しかった事か…
それから少しずつ少しずつ野菜を大きくして食べれるようにしていった。
今ではどんな料理でも美味しいと言って食べてくれる。
『これ美味しいまた作ってね』と美侑が言うとノートに印をして美侑の誕生日に作るようにしていた。
『啓兄ちゃんはずっと美侑のコックさんでいてね』
俺にとって素晴らしい褒め言葉だった。
両親をなくした時家族みんなが悲しみのどん底に落とされた。
だが俺達兄弟にとって美侑がいる事が救いだった。
美侑はお母さんが父さんの仕事で居ない時でも泣いた事は無かった。
美侑はまだ小学生なのにいつも笑って俺達に気遣いを見せていたのだ。
あの事故の時でさえ…
『お兄ちゃん達が居るから美侑は大丈夫だよ、でも今日だけ泣いてもいい今日だけだから…』と言って一晩中泣いて居た。
だが翌朝には『啓兄ちゃんお腹空いたふわふわのオムレツを作って』と目を腫らした顔で笑っていた。
俺達は美侑に救われこの子をきっと幸せにすると誓った。
美侑が大学に入る時ピアスを着けたいと言った時俺は誰よりも反対した。
『美侑、ピアスは耳に穴を開けないといけないんだぞ!わざわざ体に傷を付けなくてもいいだろ?お洒落をしたいならイヤリングで良いんじゃないか?』
『だって友達もやってるのお願い』
『友達は友達だ!』
『だってママのピアスが着けたいんだもん…』と未侑が言った。
そう言われると許すしか無かった。
その俺が美侑にピアスを渡すなんてな…
美侑はお母さんの宝石箱にピンクダイヤのピアスが無い事にがっかりしていた。
確かにお母さんはピンクダイヤのピアスを持っていた。
多分あの事故の時に無くなったのだろう。
未侑は喜んでくれるだろうか?
「啓兄さん、ただいま!」
おっ帰ってきたな?
しかし美侑の姿を見て言葉が出なかった。
「み……」
「啓兄さんどうしたの?」
「美侑、綺麗だ…」
本当に綺麗だ。
「有難う、今日ね、璃兄さんの撮影に出させて貰ったの」
なぜ?撮影なんかに…俺は聞いていないぞ?!
「撮影ってどういう事だ!?」
「私がお願いしたのでも、顔はほとんど出ないから大丈夫だよ」
美侑は慌てて弁解するが多分璃の為だろ?…
まぁ顔が出ないならいいだろう。
「それで洋服を璃兄さんに買って貰ってヘアーメイクは聡兄さんにして貰って撮影したんだよ」
美侑はとっても楽しそうに話している。
「そうか、楽しかったか?」
「うん、でも私には向いてないと思った」
「そうだな美侑はそんな世界に入って行かなくても良い俺の側に居てくれずっと俺の隣に居て欲しい愛してるんだ美侑の事を愛してる…」
美侑にキスを落してそっと美侑を包み込む様に抱きしめた。
「美侑これは誕生日プレゼントだよ」
美侑は箱を開けると喜んでくれた。
だが…
「啓兄さん有難うでも高かったよね?…」
値段の事を心配するなんて美侑らしいよ…
初めの頃は、美侑は野菜が嫌いで苦労した。
『美侑ちやん今日はシチューだよ』
『啓兄ちゃんこれ嫌いにんじん入ってるもん』
『美侑ちゃんキッシュ美味しいよ』
『啓兄ちゃんほうれん草嫌い入れちゃイヤ!』
『美侑ちゃんお弁当出来たよ』
『啓兄ちゃんトマト嫌!赤いウイナーがいいタコさんにして』
『美侑ちゃんお昼ご飯はサンドウィッチだよ』
『啓兄ちゃんサンドウィッチにきゅうり嫌い入れちゃダメでしょ」
一緒に買い物に行った時も買い物カゴに入れたブロッコリーを美侑は『ダメ』と言ってカゴから出していた。
『啓兄ちゃんブロッコリーはお花だから食べれないよ』
『啓兄ちゃんピーマン苦いから嫌い』
俺は美侑に野菜が嫌いって言われるたび自分の事を嫌いって言われているような気がしてとても悲しかった。
だから何とかして未侑に野菜を美味しいって言ってほしくて本で調べたりネットで調べたりして勉強した。
野菜でソースを作ったり小さく小さく刻んだ五目いなりを『美味しいー』って美侑が言ってくれた時どんなに嬉しかった事か…
それから少しずつ少しずつ野菜を大きくして食べれるようにしていった。
今ではどんな料理でも美味しいと言って食べてくれる。
『これ美味しいまた作ってね』と美侑が言うとノートに印をして美侑の誕生日に作るようにしていた。
『啓兄ちゃんはずっと美侑のコックさんでいてね』
俺にとって素晴らしい褒め言葉だった。
両親をなくした時家族みんなが悲しみのどん底に落とされた。
だが俺達兄弟にとって美侑がいる事が救いだった。
美侑はお母さんが父さんの仕事で居ない時でも泣いた事は無かった。
美侑はまだ小学生なのにいつも笑って俺達に気遣いを見せていたのだ。
あの事故の時でさえ…
『お兄ちゃん達が居るから美侑は大丈夫だよ、でも今日だけ泣いてもいい今日だけだから…』と言って一晩中泣いて居た。
だが翌朝には『啓兄ちゃんお腹空いたふわふわのオムレツを作って』と目を腫らした顔で笑っていた。
俺達は美侑に救われこの子をきっと幸せにすると誓った。
美侑が大学に入る時ピアスを着けたいと言った時俺は誰よりも反対した。
『美侑、ピアスは耳に穴を開けないといけないんだぞ!わざわざ体に傷を付けなくてもいいだろ?お洒落をしたいならイヤリングで良いんじゃないか?』
『だって友達もやってるのお願い』
『友達は友達だ!』
『だってママのピアスが着けたいんだもん…』と未侑が言った。
そう言われると許すしか無かった。
その俺が美侑にピアスを渡すなんてな…
美侑はお母さんの宝石箱にピンクダイヤのピアスが無い事にがっかりしていた。
確かにお母さんはピンクダイヤのピアスを持っていた。
多分あの事故の時に無くなったのだろう。
未侑は喜んでくれるだろうか?
「啓兄さん、ただいま!」
おっ帰ってきたな?
しかし美侑の姿を見て言葉が出なかった。
「み……」
「啓兄さんどうしたの?」
「美侑、綺麗だ…」
本当に綺麗だ。
「有難う、今日ね、璃兄さんの撮影に出させて貰ったの」
なぜ?撮影なんかに…俺は聞いていないぞ?!
「撮影ってどういう事だ!?」
「私がお願いしたのでも、顔はほとんど出ないから大丈夫だよ」
美侑は慌てて弁解するが多分璃の為だろ?…
まぁ顔が出ないならいいだろう。
「それで洋服を璃兄さんに買って貰ってヘアーメイクは聡兄さんにして貰って撮影したんだよ」
美侑はとっても楽しそうに話している。
「そうか、楽しかったか?」
「うん、でも私には向いてないと思った」
「そうだな美侑はそんな世界に入って行かなくても良い俺の側に居てくれずっと俺の隣に居て欲しい愛してるんだ美侑の事を愛してる…」
美侑にキスを落してそっと美侑を包み込む様に抱きしめた。
「美侑これは誕生日プレゼントだよ」
美侑は箱を開けると喜んでくれた。
だが…
「啓兄さん有難うでも高かったよね?…」
値段の事を心配するなんて美侑らしいよ…