涙の恋
席替え
「今から、席替えをはじめるぞー。」
先生のそんな掛け声とともに
新学期がはじまった。
みんな、やったーとか喜んでるのに、
私だけ浮かない顔。
いやだなぁ。
流星くんと離れちゃうのか、
って、
ん?
なんで?
離れちゃいやなの?
なんで?
一人で首を傾げてると
早速始まった席替え。
私の席は、
窓際から二列目の後ろから二列目、
隣は、うるさい系の男子だ。
前の席は前のクラスも同じで仲の良かった
麗美だ。
「麗美、よろしくね!」
「あ、桃!よろしくー!」
後ろは?
「桃、席近くなったな、」
後ろを振り返ると、
真那がいた。
「やった!近くなったね!」
「ん。」
真那と少し話してから前を向くと、
斜め前に、
滝沢くんの姿があった。