涙の恋


オレンジ色の校舎が

黒くなっていく。

だけど、私は動けずにいた。

教室には二つのカバンと、

倒れこんでる一人の女の子。

「うっ、ひっく。ううっ。」

「りゅ、せいっくんっ。」

涙が止まらない。


流星くんの私を振り払った手を忘れられない。

ボロボロボロボロ幾つもの雫が私の頬を伝う。

今頃、二人は幸せに笑い合ってるんだろうな。




< 25 / 32 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop