涙の恋
恐る恐る、
「あの、滝川、くん。」
「……ん?」
優しく首をかしげてペン回しをしながら私の方を向いてくれた
それにかなり安堵して私は、
少し笑みを浮かべながら、
「あの、ここがわかんないんだけど…」
「どれ?」
「これ、」
ぐんっと近くなった距離に思わず赤くなる頬。
それにも気づかずに問題を見てスラスラ解いていく滝沢くんは、
書き終わったのか、私に紙を見せながら、
丁寧に教えてくれた。
そのやり方はすごくわかりやすくて、
無意識に笑顔になっていた。