桜の季節
――――――屋上

きょうも、いつもと同じパンを

かじっていたあたしの隣に

いつもと同じように椿クンがきて

同じように話しかけてきた

いつもと同じように、

いつもと同じような他愛のない話を。

でもあたしは

なにかがココロに引っかかっていた。

なにかが....

だから椿クンの問いかけにも

いつも以上に無関心な表情で

答えてしまっていたのかも...しれない。

きのう、メールがこなかったのが

やっぱり気にかかって

「うん」

とか、それくらいの言葉しか

答えることができなかった...。




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