恋の悪あがき〜甘い香りに誘われてⅡ
ベンチに腰掛け、これまでの事を振り返る。
松田さんが分からない。
「男の人って、本命の恋人がいても、他の女に目が行くのかな…」
ジャリ…
パッと顔を上げると、ジョウロを手にした藤枝室長が立っていた。
えっ?ジョウロ⁇
思わず、ジョウロをガン見する。
照れ臭そうに、藤枝室長が
「あー、コレ?
親父が一週間出張で、水やり出来ないからって、俺が任されてんの」
親父?一週間出張⁇
「……」
「あ、知らないか。この中庭は、社長が作ったの。基本、園芸店が管理してるんだけど、温室の蘭だけは、他人に任せられないってさ」
松田さんが分からない。
「男の人って、本命の恋人がいても、他の女に目が行くのかな…」
ジャリ…
パッと顔を上げると、ジョウロを手にした藤枝室長が立っていた。
えっ?ジョウロ⁇
思わず、ジョウロをガン見する。
照れ臭そうに、藤枝室長が
「あー、コレ?
親父が一週間出張で、水やり出来ないからって、俺が任されてんの」
親父?一週間出張⁇
「……」
「あ、知らないか。この中庭は、社長が作ったの。基本、園芸店が管理してるんだけど、温室の蘭だけは、他人に任せられないってさ」