恋の悪あがき〜甘い香りに誘われてⅡ
「悠里…井川のことを気にするってことは、俺のことを、少しは意識してる?」

「……」

視線が絡み合う。力強い松田さんの瞳に吸い込まれそう。

「す、少しどころか意識しまくりです。私も松田さんのことが好きだから」

「…本当?」

つかまれた手をグイッと引き寄せられ、ふわりと抱きしめられた。

「ま、松田さん…」

「あのデカい男は?随分と仲良さげにイチャついてた」

デカい男……もしかしてボブのこと?

えっ?見てたの?

イチャついてなんかないし!

「ボブは先生ですよ?英会話の。遅くなった日は送ってくれるの」

「そう?良かった。手遅れにならなくて…」

そう言って、私を抱きしめていた腕に力を込めた。


ドキドキドキ…




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