恋の悪あがき〜甘い香りに誘われてⅡ
えっ?ぜ、ぜ、全部って…

「ま…待って!」

それは、未知の領域だ…

「待つの?…そんな顔してんのに」

ど、どんな顔?私、顔変なの?

「……」

唇が離れたかと思ったら、


チュッ…


私の唇に、優しいキスが降ってきた。


「変顔って意味じゃないから」

「……」

「俺のこと、欲しくて堪らないって顔」

耳元でささやくから、ゾクッとなる。

カアァァ

「ほ、ほ、欲しがってません!」

身体が熱くて、なんか変な気分だ。

「へぇー、それは残念だ」


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