恋の悪あがき〜甘い香りに誘われてⅡ
ぎゅうぅぅ

「悠里…知ってる?悠里はテンパってて、覚えてないかもだけど、悠里、俺にすごいこと言ってたぞ?」

へっ?私…失敗した?

「俺…悠里にプロポーズされたっぽいんだけど?」

えっ?

「大樹以外の人と結婚なんてしたくないって、言われたと思うけど?」

「あっ!!!……言いました。

ごめんなさい。図々しいよね。忘れて…」


グイッと腕を引かれ、大樹にすっぽり包まれる。


「忘れない。でも、また聞いたら止まんなくなりそうだから、止めておく。
全てが解決したら、悠里の望みどおり、悠里の初めては俺がもらうから」

耳元で、囁くように言うと、私の左薬指にキスを落とした。

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