恋の悪あがき〜甘い香りに誘われてⅡ
一年後、私は知らない男の人に嫁ぐの?

大樹じゃない人と…キスするの?

「……」

結婚するんだから、キスだけじゃ済まされないよね…それ以上のことを、大樹じゃない人と……

嫌だ、嫌だ、嫌だ!


・・・・・


「失礼します」

先方は、すでに到着してるらしい。

両親に続いて部屋へ入る。

ロマンスグレーの素敵なおじさまと、優しそうで上品なおばさまが、ニコニコと私を見つめてる。

キョロキョロ…

「すみません。息子が用事で遅れてまして」

申し訳なさそうに、おじさまが言う。
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