恋の悪あがき〜甘い香りに誘われてⅡ
♪〜♪〜♪〜

定時だ。今日は金曜日。

「佐伯さーん。着替えたら、通用口を出たとこで待ってて。一緒に行こう」

隣の席の矢野さんだ。


・・・・・


地下一階の更衣室で、パパッと着替え、お化粧を直す。

井川さんと三奈さんは、少し残ってる仕事を済ませてから合流だ。


タン、タン、タン…


階段の方が早い。

「失礼しまーす」

通用口に立ってる守衛さんに挨拶し、外へ出る。


矢野さんが、壁にもたれて待っていた。

おしゃれパーマが、彼をより柔らかい印象に見せている。


「矢野さん、お待たせしました」


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