恋の悪あがき〜甘い香りに誘われてⅡ
グイッと奈々実に腕を引っ張られる。

カツ、カツ、カツ、、、

「ちょっ…待ってよ。奈々実…」

ブースから、かなり離れた所で、ピタリと止まる。


「バカ悠里!選考を受けるかもしれない企業の人と喧嘩してどうすんの⁉︎」

「さっきの男は、通りがかりの野郎だよ?聞き捨てならないじゃない?
うちらのことバカにした」

はあぁ…

「通りがかりの野郎じゃないわよ?トリニティの社章を胸に付けてたよ」

「嘘っ⁉︎…あーでも大丈夫よ?
あんなにたくさんの子が押し寄せてんだよ?覚えてないって」

ははは〜〜気にしない。気にしない。

< 4 / 202 >

この作品をシェア

pagetop