恋の悪あがき〜甘い香りに誘われてⅡ
なんか嬉しいな。

パクッ…餃子にかぶりつく。

「んんん!美味しい!
松田さん、すっごく美味しいよ…です」

皮がパリパリで、中の具もしっかり味が付いてて、絶品だ。

「クスッ…無理に敬語を使わなくていい」

そう言いながら、松田さんが、温泉玉子をスプーンで崩し、ビビンバを口に運ぶ。

…どうかな?口に合うかな?

そっと松田さんの様子を伺う。

「うまっ…タレも絶妙。温泉玉子すげー」

パクパク…そう言ったきり、松田さんは無言で食べ続け、

「おかわりある?」

上目遣いに聞いてくる。

その様子は、実家で飼ってるグレートピレニーズのグッピーみたいだ。



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