恋の悪あがき〜甘い香りに誘われてⅡ
飛ばされた資料を、慌てて拾い集める。

コピーとはいえ、社外秘だから、道路まで落ちて行ってしまったらまずい。

「…5……6……足りない」

あと2枚どこ行った?

キョロキョロ…


「はい。探し物はコレかな?」


声とともに、探していた2枚が差し出される。


「ありがとうございます!コレです」


よかったぁ…


近くにいた人が、資料を拾ってくれた。


「きみが広報室に来た新人さんかな?」

端正な顔立ちをした男…宮澤 葵だ。

思わず、背筋をピシッと伸ばす。

< 76 / 202 >

この作品をシェア

pagetop