才川夫妻の恋愛事情
悶々としたまま寝れるわけがないと思っていたのに、いつのまにか眠りに落ちていた。
朝。今日は土曜日。
出社の時間を気にしなくてもいい。ゆっくりと睡眠を貪っていられる。ふわふわと幸せな気持ちで、気持ちいい布団の中でいつまでも眠っていられる――はずが。またしても。
体の上にのしかかる重みで目を覚ました。
「……才川くん? っあ」
「おはよ」
「っ、またっ!? また朝からっ……!!」
ずるりと中から引き抜かれる感覚に声が出そうになる。
完全に前と同じパターンだった。
パジャマを脱がされて、自分のベッドで。私が眠っているうちに忍び込んできた才川くんと体を繋げていた。
「もっ……だめっ……気分じゃ、ない、って、昨日……!」
「は……。なんて? ……何言ってるかよくわからない」
「っ、じゃあ止まって!」