才川夫妻の恋愛事情

体の中心を貫く衝撃に堪えるようにして、片手できゅっと枕の端を掴む。もう片方の手は自分の口を塞いだまま。甘い痺れが行ったり来たり。それを最後に感じたのはいつだったか、もう忘れてしまったくらい久しぶりの感触。……嘘です。忘れてないです。最後にしたのは、お正月休みでした。

あれからもう三ヵ月以上も焦らされて。



「ずっとしてなかったから? ……それとも、昨日お預けしたから? ……顔真っ赤」

「んっ……」



欲情して頬を上気させている才川くんの端正な顔を下から見つめながら、頭の中がぼーっと、溶けていく。口では抗議しても。恥らってみても。



こんなことをもう何ヶ月、私は、期待していたんだろう。


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