冬に響くセレナーデ
先日のテストの結果はあまり良くなかった。こちらの学校の評価は三段階に分かれていて、良い順からエクセレント・メリット・アチーヴメントとなっている。音楽実技だけはエクセレントの評価をもらったけれど、他はアチーヴメント。ギリギリで審査を通った科目もあるから、大変まずい。もっと勉強しないとー。
「私、テストの結果、散々だったよ!特に日本語!」
ミンジーがテスト用紙を振り回しながら言った。
「俺も!俺も!」
ジョッシュも青ざめている。
「何が良くなかったの?」
「作文!」
二人同時にはっきり言った。
「作文かー。なかなか難しいからね。授業ではどんな文を書いているの?」
「それが、授業ではあまりやらないんだ。」
「そうそう。」
「えっ?じゃあ、何をしているの?」
「なんか…連想ゲームとか、人生ゲームとか…。」
「あと、しりとり!」
「まさか!」
「でも、単語を覚えたり、会話したりはできるから…。」
「ゲームばかりするのも問題だよ!」
「俺は日本語のクラスが一番好きだけど!」
「私もー!」
「でもね…それじゃあ、学年末の統一試験に受からないよ?」
「やばいじゃん!統一試験まで、あと何ヶ月?」
「今、9月だろ?あと3ヶ月もあれば大丈夫だろ?」
「うそー!無理無理!」
ミンジーが発狂した。
「奏美先生!助けてー!」
「まず、テストの解き直しからしようか?」
「おう!」
私たちはテストの解き直しをした。しかし、私は人に勉強を教えている場合じゃない。自分の成績が、この後の人生を左右するのだから。
音大に行くつもりはなかった。私は音楽に対して、そこまでの情熱は持っていない。みんなと演奏したり、聴いたりするのは好きだけど、世の中には私より上手い人なんてたくさんいる。それに、この学校のオーケストラに所属する大半の生徒は音楽とは関係のない学部に進学する。となると、必然的に普通科目をもっと勉強しなくてはいけない。なのに、私が良い評価を受けたのは、演奏だけだった。皮肉だ。ただ楽しく音楽を演奏する時間は、もう終わりにしないと…。
「私、テストの結果、散々だったよ!特に日本語!」
ミンジーがテスト用紙を振り回しながら言った。
「俺も!俺も!」
ジョッシュも青ざめている。
「何が良くなかったの?」
「作文!」
二人同時にはっきり言った。
「作文かー。なかなか難しいからね。授業ではどんな文を書いているの?」
「それが、授業ではあまりやらないんだ。」
「そうそう。」
「えっ?じゃあ、何をしているの?」
「なんか…連想ゲームとか、人生ゲームとか…。」
「あと、しりとり!」
「まさか!」
「でも、単語を覚えたり、会話したりはできるから…。」
「ゲームばかりするのも問題だよ!」
「俺は日本語のクラスが一番好きだけど!」
「私もー!」
「でもね…それじゃあ、学年末の統一試験に受からないよ?」
「やばいじゃん!統一試験まで、あと何ヶ月?」
「今、9月だろ?あと3ヶ月もあれば大丈夫だろ?」
「うそー!無理無理!」
ミンジーが発狂した。
「奏美先生!助けてー!」
「まず、テストの解き直しからしようか?」
「おう!」
私たちはテストの解き直しをした。しかし、私は人に勉強を教えている場合じゃない。自分の成績が、この後の人生を左右するのだから。
音大に行くつもりはなかった。私は音楽に対して、そこまでの情熱は持っていない。みんなと演奏したり、聴いたりするのは好きだけど、世の中には私より上手い人なんてたくさんいる。それに、この学校のオーケストラに所属する大半の生徒は音楽とは関係のない学部に進学する。となると、必然的に普通科目をもっと勉強しなくてはいけない。なのに、私が良い評価を受けたのは、演奏だけだった。皮肉だ。ただ楽しく音楽を演奏する時間は、もう終わりにしないと…。