幽霊探偵

「内緒にしてたのか！いやぁ、すまんすまん。」
と、またしても反省の色を見せずに肇は言った。
「まぁ、確かに心霊写真が撮れて、文化祭に出したら皆見に来るだろうね。」
と樹里が言う。
「でも、そんな簡単に撮れたりしますか？」
と実梨花が潤に聞くと、潤は首を振りながら
「いや。幽霊のいるところじゃないと...。」
と言った。
「そう！その幽霊がいるところがあるよ！」
と肇が威張って言うと
「ど、ど、どこよ！？」
と麻希が言った。
「ほら！この間、近くのマンションで殺人事件があったじゃん？若い女性が拳銃で撃たれて犯人も捕まっていない。あのマンションの管理人が俺の知り合いで、話をしたら写真撮っても良いって！あそこマジで出るみたいだよ。夜中に何を言っているか分からないけどボソボソって声が聞こえるみたいだよ。」
と肇が一気に言った。