幽霊探偵

それから少しして、立ち直った肇が
「そろそろ行くよ～。」
と皆に声をかけて入り口に向かって歩いて行った。
全員ぞろぞろと中に入り、エントランスを進んで行くと、「管理人室」と書かれた扉の前で止まった。
「おじちゃーん。来たよ！」
と肇が叫ぶと入り口が開いた。
出て来たのは60代くらいのおじさんで、頭はハゲを隠そうと努力の跡が見えている。しかし体型はガッチリしており何かスポーツをやっているのかな？と言う印象を与えた。
「よう。肇。よく来たな。ほら、鍵だ。警察の調査は終わったみたいだが一応、家具とかには触らんといてな。」
と良い、小さな鍵を渡した。
「ありがとう！大丈夫だよ。」
と言った。
他の部員も「ありがとうございます。」と各々言った。
エレベーターに迎い、上のボタンを肇が押す。
「そういえば、何階なんですか？」
と実梨花が言うと
「16階だって。15階から上は部屋数が多くなるから一人暮らしではもったいないっておじちゃんが言ってたな。」
と肇が言っているうちにエレベーターが到着した。