二度目の恋
どこに行くとも知らされておらず
事前に知っておけば、何らかの用意は出来たはず……
けど、誰もが予想していないだろう場所へ私は連れてこられた
そこに着いた時には
嫌とは言えない状況だった
連れてこられたのはホスピタル
初めは何故?と思ったけど
ある部屋に入る時に気がついた
【三木田利明】
前社長であり、一輝の父親の名前だった
コン、コン
ドアを叩けば、女性の声が返ってきた
ドアを開けて中に入っていく一輝
私の手は一輝に握られており
私もそのまま中へ入った
ベットに寝ているのは
私が知っている三木田社長ではなく
痩せ細って、覇気がないように見えた
その傍らに座っていたのが
さっき返事をしてくれた女性だろう
「調子はどう?」
「ええ、今日はいい方よ」
これでいい方なのかと、女性を見てしまった