二度目の恋


遥輝に返信をし
手にかけた鞄とコートをソファに置いた


もう一度ベットにもどる?
んー…
けど、一輝と一緒にいたい


私はもう一度寝室へ行き
寝ている一輝の顔を見た


20年も経っているのに
一輝は男前だな
会社にいる40歳って、もっとくたびれてたりする
……例外もいるけど



そう思ったら私……まずくない?
溜息が出ちゃう



「……美奈、帰るの?」


へ?
眠っていると思っていた一輝


『ごめん、起こしちゃった?』



「ん、美奈がいないと……ね」



こんな40歳、いるんだろうか、
私には可愛く見えてしまう



『帰ろうと思ったんだけど、泊まることにしたの……いい?』



そう言うと、一輝の手が伸びてきて
私の腕をグイッと引っ張った


『ぎゃっ』


変な声を出したと
恥ずかしく思った
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