二度目の恋


「俺、ケーキ食べよう」


遥輝はキッチンへと行ってしまった
キッチンにいると思っても
目の前にいる一輝


「説明して」


ひーっ……怒って、る


『……20年前……、両親、あの弁護士から堕胎しろと言われたの。一輝には婚約者がいる、って。……それから私は家を出たの……一人で育てるために……』



私はこの20年の事を……
全て一輝に話した
キッチンで遥輝も聞いていたけど
時折、思い出したのか
私達に背中を向ける様子も見えた


20年間、遥輝は私を見ていたから。




「美奈の親は?」


そう聞かれたけど
私は首を横に振った


知らない……
知りたくないんだ

私を捨てた親なんか……。


「美奈ちゃんの家族は俺だけで十分だよ?今まで二人で生きてきたから」


そう言いながら
キッチンにいた遥輝が私の隣に座った
< 132 / 269 >

この作品をシェア

pagetop