二度目の恋
「美奈ちゃん、めっちゃ綺麗だ」
「うん、うん、ワンピも似合ってる」
二人はニコニコしながら
私をかなり褒めてくれた
そんなに褒めても何も出ないよ?
『ありがとう、これからどうするの?』
そう聞いたら、また二人に拘束された
え?なに?また?
何を聞いても笑う二人に
もう、どうにでもなれっと
私もつられて笑ってしまった
どこかへむかっている、
そう気がついた時には、既に遅し
『……一輝』
道路の脇に停められた車に
腕を組みよし掛かっていた
私に気がつくと、その腰を上げた
今日は仕事だった?
一輝はスーツ姿、けど仕事用ではない
「どうぞ」
一輝は助手席のドアを開けてくれた
乗れってこと?
躊躇していたら、遥輝が私の背中を押して「これから里美とデートだから、今日は帰らない。美奈ちゃんも父さんとのデート楽しんでね」
と、助手席に押し込められてしまった