二度目の恋



目まぐるしく回る時間
できるだけの事をする

一輝は……憔悴、まではいかないけど
かなり疲れている

色々な人が出入りする
私と遥輝を興味本位でジロジロ見てくる人もいる


「私の方の親戚で……」


一輝のお母さんがフォローしてくれる
遥輝を見て、驚く人も多い
一輝と遥輝が似ているから。


やはり遥輝を連れてこなければ良かったか、と思ったりもした


そんな中、たくさんの訪問者の中に
私と変わらないくらいの年齢の女性がいた


その人は、年配の男性と一緒に来ていた
おとうさん、と呼んでいたから
娘なんだろうと理解した


一輝さんが、その親子に気がつくと
一瞬、怪訝した顔をしたのを見逃さなかった



何を話しているか聞こえない
ただ、小声で……一輝はかなり嫌そうに聞いている
それに気がついた加瀬さんが割って入って行った


その親子は一輝の前から去った
……いや、去ろうとした時
娘の方が一輝に寄って、なにやら話しかけていた
しかも、馴れ馴れしく肩に手を置いて……
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