二度目の恋
「……で、佳奈さんの愛しの人は?」
遥輝の言葉に
佳奈さんは口に含んでいたビールを
ぶっっと吹き出した
『が、佳奈さんっ!大丈夫?』
こんな一言で慌てる佳奈さん
「佳奈さん、大丈夫ですよ。リラックスしていきましょう。今日は何も考えず楽しく行きましょう!今日だけじゃありませんよ?これからも……何度でもこういう機会を増やして、仲良くなっていけばいいんです」
テーブルを拭きながら
遥輝は佳奈さんに声をかける
我が息子だが
……彼と重なる
彼もいつも冷静で、いつも優しい口調
一緒に暮らしてなくても
やはり遥輝は彼の子だと実感してしまう
『佳奈さん、まず深呼吸する?それとも飲むじゃう?』
そういうと、佳奈さんは深呼吸し
ビールをぐびぐび飲む
「ふうー、大丈夫」
そう言ってニッコリ笑った