二度目の恋
んー……なんだろう。
やっぱりあの話だろう
「どうしたの?難しい顔して」
隣の高木さんが私の顔を覗き込む
『んー…人事からメール。3時にBルームだって。……あの話かな』
ため息をつきながら
高木さんに返答する
あの話……
何度も人事からお誘いを受けている
社員の件だろう。
先週、経費削減の監査も入ったから
これが最終勧告みたいなものだろう
「田宮さん、一緒に働きましょうよ」
高木さんは私にやめてほしくないらしい
いや、そんな私達の話に
聞き耳を立てている人が何人かいる。
その中に課長もいるだろう
3時かあ……
なら、さっさと仕事を片付けないと
この話は遥輝にも相談した
一時的にも、私の収入が無くなる
蓄えはあるけど、
遥輝には迷惑かけたくない。