二度目の恋



「アメリカで過ごしている間、美奈の事を一度だって忘れた事はない。どうしているか、心配でたまらなかった。誰にも連絡が取れず、連絡手段がない状態の中、半年くらい経って高梨が俺の元へ来たんだ。その時に念書を見せられた」

「……ショックだった。金を受け取ったとも聞いた。それでも信じられなくてね、美奈の事が心配でたまらなかった。2年経ってようやく日本へ帰って美奈を探したけど、探せなかった。じかんがかかってもいいから、美奈を探そうとしたんだ……けど、親父が見合いや縁談の話ばかり……だから日本を出た。」


いつかは継がなきゃならない、ならそれまでは自由でいたい
いつから、好きでもない相手と結婚しなきゃならない、ならそれまで美奈を求めたい、そう思っていた




一輝の手が私の手を包む
それは暖かくて……優しくて……
ずっと、ずっと触れてほしかった



「美奈、ごめん」



その言葉で、20年前の我慢していたものが一気に溢れ出した
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