早く俺を、好きになれ。
泣ける場所
ダンボールを運ぶといっても、2人で運べる量なんてたかが知れている。
巨大迷路作成のためにはまだまだ足りなくて、それは到底2人で間に合う量じゃないのも明白。
「まだ全然足りないな。何往復かして運ぶか、他の人にも協力してもらわなきゃ間に合いそうにないよな」
ダンボールを抱えて教室に戻ってきた私たちは、隅っこにそれを置いて一息つく。
「そうだね、空いてる人に声かけてみようか」
叶ちゃんと虎ちゃんと……。
あとは斎藤君とか?
あの辺が協力してくれたら、スムーズにことが運びそうな気がする。
「とりあえずダンボールがなきゃ作成もできないし、早めに集めたいところだよな。早速明日から声かけてみるか」
武富君の言葉にうんと小さく頷く。