早く俺を、好きになれ。
お互いの友達に声をかけて協力してもらうということになり、今日のところは解散となった。
教室を出て行く時ぎこちなく笑ってくれた武富君はきっと、私に気を遣ってくれていたんだと思う。
私の告白を何でもなかったように、いつも通りに接してくれた。
……ありがとう。
こんな私に笑顔を向けてくれて。
私、ちゃんと諦めるから。
だから……どうか。
どうか今だけは泣かせて下さい。
「……っふ」
誰もいない教室で、ひとり涙を流した。
武富君がいたからガマンしていたけど、どうやらここまでが限界。
苦しくてツラくて……。
胸が張り裂けそうで、どうしようもない。
私は自分の席に顔を伏せて涙を流し続けた。
机の上にポタポタ落ちて行く涙と鼻水。
「……っひっく」
胸がヒリヒリズキズキする。