早く俺を、好きになれ。
こんな関係がずっと続けばいいな。
ずっとずっと、こうやっていたい。
そしたらさ、絶対楽しいじゃん?
「じゃあね、バイバイ」
「おう。また明日な」
蘭にあげるつもりだったお菓子を虎ちゃんに託して、家に帰った。
虎ちゃんの家はこの先にある公園を過ぎたところにあって、私の家の方が少しだけ学校に近い。
「おかえりー、遅かったのね」
リビングに行くと、夕飯の支度をしていたお母さんが心配顔を見せた。
「今日から部活だって言ったよね?」
「あら、そうだったかしら?」
「そうだよー。これからも、毎週水曜は部活で遅くなるから」
カバンからお弁当箱を出してお母さんに渡した。
すると、今度はスッとお母さんから手が伸びて来て首を傾げる。
「なに?」
「部活で何か作ったんでしょ?お母さんにお土産は?」
「え?食べたいの?仕方ないなぁ」
カバンから小分けの袋を出してお母さんに渡した。