僕の(わたしの)生きる世界1[完]
~学園寮内 食堂~

6人は、待ち合わせをして食堂に来た。

「もう 二人は退治に行ってきたのか?」

タケルがステラとジェイクに話しかけた。

「わたしは、見ているだけだけどね?」

タケルとモニカは、総帝の戦いを目の前で見れるなんて、良いなぁ。
と呟いた。

「ルカはどう?」

「あ…。うん。楽しいよ?」

その答えで、皆は安心する。

「俺は、国王になる。」

タケルは唐突に切り出した。

「ガーナレスは、領土毎に今バラバラだろ?」

皆は頷く。

「でも、こうしてキーリ家、ポッサム家、マッカーニー家が集まった。オフワンに関しては、課題が山積みなんだけどさ。恥ずかしいことに、ガーナレスの城の中も一部の人が身分による差があったり、まぁ…。あるんだ。」

タケルが、そういうのが嫌で城から出たのを、ここの皆は知っている。

「俺は、ガーナレス全体で無くして行きたい。だから、これでヘンリーとは目標が同じになったわけだ!ってことで、ヘンリー?」

「何でしょう?そう言う話でしたら、私はもちろん賛成しますよ?ポッサムだけでなく、ガーナレス国が良くなるのは、一番ですから。」

「うん。そうなんだけど。違う。ヘンリーは光と水と土属性だよな?俺は、闇と土なんだ。」

皆が、授業中にタケルが出した、薄気味悪い煙を思い出した。

「それで、ヘンリーと特訓が出来たらなと思うんだ?」

「私は、ポッサムの仕事やポーロ様の補佐の関係もあって、抜ける可能性もありますが?」

「あぁ もちろん。構わないさ!」

そのやり取りを聞いていた、ジェイクが閃いた。

「あ!それなら、総帝専用の訓練場を使うと良いよ!二人だけじゃなくて、ルカもミハイル様との訓練で使えば良いし、モアも入れるように、結界を許可しとくから!モニカも使って?ステラは、さっき行ったからもう結界の許可はしてあるから、いつでも使ってね?」

皆は、喜んだ。

総帝の訓練場を使えるなんて、普通では絶対にあり得ない事だから。

「じゃあ、ステラは転移出来るから、後はタケルとヘンリーとモニカとルカの部屋に、訓練場と繋ぐ魔方陣を用意するね?訓練場から帰るときは、各自の魔力を流せば、部屋に戻れるようにしておくから。」

至れり尽くせりで、皆はジェイクにお礼を言う。

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