僕の(わたしの)生きる世界1[完]
~キーリ領土 中心の街~

緑と花に囲まれた街には、沢山の店が並び、人々が沢山行き交っていて、活気に溢れていた。

ガーナレス国の中で上位に入る、大きな街だった。

そんな街角で、二人のおっさんが、言い争っていた。

「今 ぶつかったじゃねぇか!」

『お前がぶつかったんだろーが!!』

通行人から通報があり、騎士が出動する。

魔物の討伐や採取と言った事はギルドが動くが、人同士の争いや事件に関しては、騎士が警察の役目をしている。

そのおっさんの仲裁に、一人の騎士が入るが、なかなか収まらない。

そこに、通りがかったのは、学園卒業後キーリ家に戻り、次期領主として、騎士として過ごしている、ユアン・キーリ、ステラの兄だった。

「どうした?」

ユアンが仲裁の騎士に話しかけた。

騎士から事情を聞く。

そこに、猛ダッシュで近づいてきた騎士がいた。

「ユアン様!!今、妙な噂を聞きました!」

「妙な噂?」

「はい!ステラ様の噂が!ステラ様が、総帝様とオフワン領土に現れたと…。」

学園にいるハズのステラが何故オフワンに?

しかも、総帝様と??

「おい その話し、詳しく聞きたい!」

そう言って、ユアンは走り出した。

言い合っていたおっさん二人も、その話に言い合い処では無くなった。

『こりゃあ どういうこった?』

「あのステラ様が?情報を集めないと。」

『あぁ おい!さっきぶつかったときに魔力流れたよなぁ?』

「あぁ」

『情報分かったら、連絡してくれよ!』

「そっちもな」

と、ステラが知らない所で、おっさん二人に友情が芽生えたのであった。

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