僕の(わたしの)生きる世界1[完]
ーガーナレスの城下町ー

ここに、6人はいた。

タケルの案内で、お昼から街で昼食にすることにした。

そこは、街の中心の通りから、一本入った小さな食堂だった。

「おばちゃん!!」

そう言って、タケルは店に入っていくと、
恰幅の良い女性が、テーブルを拭いていた。

「あら~?タケちゃん!学校はどうだい?お友達?どうぞ 座って!」

「こういうの懐かしい感じがするわ?前世でよく行ってた店みたい。」

皆は、テーブルに着くと、それぞれ注文した。

「ここには、城を出てからよく来てるんだ」

タケルが言うと、おばちゃんが料理を運んでくる。

「煮込みスープは誰だい? タケちゃん、あんた城って、親と一緒に城に住み込みでもしてたんかい?」

「おばちゃん!俺、一応これでも王子なの。」

「あら、ヤダ。王子様がこんなとこに来るわけないでしょ!?冗談よして?アハハハ」

と言って、次の料理を運んでくる。

このおばちゃんが、驚くことになるのは、もう少し先の話になる。

おばちゃんとの会話に笑いまくり、楽しい一時を過ごした。

< 119 / 259 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop