僕の(わたしの)生きる世界1[完]
食堂を出たあとは、街の中心にある噴水広場へとやって来た。

ここは、周りに魔法博物館や美術博物館等が立ち並んでいた。

学生の身分と言うことで、魔法博物館に行ってみることにした。

魔法学園の証明書を見せると、拝観料が割引された。

そこには、過去の特殊部隊チームのローブや、帝達の一覧や、召喚武器の一覧。
魔物の一覧まであった。

「これは面白い」

ヘンリーが言った通り。

奇抜な魔方陣のコーナーでは、皆何か役に立たないかと、見入った。

博物館を出たあとは、若者が集まる通りへ向かうと、ファーストフード店のような店に入った。

6人は飲み物を頼むと、席に座り休憩にした。

「ガーナレスの城下町は、どう?」

タケルは皆に聞いた。

「流石、ガーナレスの城下町ね?キーリよりも活気があるわ」

「長年、住んでるのに全然知らなかったよ。」

ステラとジェイクは、そう言って笑った。


「私は…。恥ずかしいです…。貴族も一般の人も、皆が笑っているのですね。マッカーニーは、貴族、一般人、下流の者達でハッキリと住み分けがされていますの。」

「それならば、ポッサムの方が情けない。ポッサムは、奴隷が不要となれば、山に捨て、魔物の餌にする者もいる…。何故、ガーナレスの城下町のように出来ない?代々のポッサム家は、地位と欲で、身分が捨てられない。ガーナレスの城下町のように、皆が笑って生活をしている、キーリはとても素晴らしい。」

モニカとヘンリーの苦痛が、伝わってきた。

「モニカ、ヘンリー?俺達は、絶対変えていこう!きっと、貴族から反発もあると思う。それでも変えなくちゃならないんだ。」

「きっと、お兄様もお父様も、力になるわよ?キーリも、いろいろあったみたい。身分制を無くした、その当時の資料とかお兄様なら、読んでると思うから、聞くと良いと思う」

夕方、タケルが連れてきてくれたのは、
街の外れの塔。

敵の見張りや、街に敵が攻め入って来た際に使用する塔だが、普段は国民に開放されていた。

そこに登ると、塔の上は見張り台があり、
そこからは、夕焼けと点々と点き始めた家々の灯りが、とても綺麗に浮き上がった。

「風が…。気持ちいい…。」

ルカが呟いた。ステラも頷いた。

そんな6人の周りは、恋人同士の姿が多く、景色はとっても綺麗だったが、ちょっと恥ずかしくなり、塔を後にしたのだった。

「い…///…いつか、愛する人と来れたら良いですわね…///…。」

モニカは、恋人達を見て言った。

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