僕の(わたしの)生きる世界1[完]
「一般人がとか、そう言う発言をしているのは誰だ?」

生徒は顔を見合わす。

ヘンリーは、もう一度言った。

生徒から、手が上がった。
半数ほどの生徒。

「手が上がった内の半数以上が、ポッサムの者ですね?」

「あとの子達は、マッカーニーですわよね?」

モニカが、ヘンリーの横に立った。

「きっと、ガーナレスとオフワンも少なからず、居るんじゃないのか?」

そう言ったのは、タケルだった。

「私は、ジェイクが総帝であろうが、無かろうが友人であると思っている。ポッサムの身分制は、私が領主になれば、廃止する。その際に今と同じ事をして見せたら、どうなるか覚えておきなさい。」

「マッカーニーも変わるときです。変わらなきゃならないのですわ!私達の行いは、恥ずべき事です!私は、ルカの事を悪く言う人は許しませんですわよ?」

「いいか?ポッサムもマッカーニーも、そしてオフワンもガーナレス全体が変わるべき時が来ている。一人一人、考えてみてくれ!いずれ、俺は同じ事をガーナレス全体に向けて言う。皆は、考える時間が余分に与えられたんだ。」

「皆さん、真の心を、正しい事は何かを忘れずにね?」

ステラが最後にそう言うと、6人は食堂を後にした。

その光景を見たスカルは、流石だ。
と思った。
19才の自分が15才に圧倒されたんだから。

それだけ、彼等がいろいろ経験しているのであろうと、思った。

「一年生の諸君。ヘンリー様やモニカ様や王子の言ったこと、しっかり考えましょう?これは、生徒会でも取り上げる事にします。さて、授業に遅れてしまいますよ?」

スカルの言葉に、皆は一斉に動き始めた。

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