僕の(わたしの)生きる世界1[完]
蕾4
ーAクラス教室内ー

二つの恋が始まった、あの夜から二週間が過ぎた。

あの夜の翌日、ステラとモニカとヘンリー、ミハイルと何故かタケルまでも、ぎこちなく、ジェイクとルカは不思議に思っていたが、いつの間にか元に戻っていた。

いつもと変わらない授業の風景。

薬草の授業は、闇や光属性の者にとっては、重要な知識となる。
そうでなくても、生活にも役立つので皆、真剣な表情で、書き写していた。

ジェイクは一瞬何かが下から上へと昇っていったのが見えて、ふと窓の外を見る。

「先生!ごめんなさい!ステラ!ここにいて!」

そう言って、白いローブを羽織ると転移していった。

目の前で白いローブを羽織る所を見たクラスメートは、感動したが、窓の外を見た生徒が悲鳴をあげた。

ステラは咄嗟に教室に結界を作った。

窓の外には、白くてヒラヒラしていて、目が一つ、口が一つの魔物が沢山浮遊していた。

これは…。佐々木 海斗の世界のアニメに出てくる、某妖怪みたいじゃない…。

ステラは思った。

しかし、安心もしてはいられなかった、
外にいた、BクラスやCクラスの生徒が襲われていた。

ステラとヘンリーとタケルは頷いた。

「モニカ?行けますか?私のサポートをお願いします。」

ヘンリーに言われたモニカは、頷いた。

「もちろんですわよ!」

「あたしも行く。」

「先生!結界の強化と皆をお願いします!」

そして、五人は走り出した。

校舎内にも侵入してきているようだ。

授業中が幸いして、教師がそれぞれ結界を施していた。

ステラは、杖を取り出すと風属性を放った。

魔物は、真っ二つに斬られると消えていった。

モニカは、ヘンリーの氷に合わせて扇子で風を起こすと氷は、方々へと勢いよく飛び出し、魔物に次々と当たる。

タケルは、生徒を誘導しながら、剣で斬りまくっていた。

ヘンリーとタケルは、ポーロと念話しながら、状況確認を急いだ。

そして、外へ出ると。

そこには、4年生と5年生のAクラスの生徒が、戦っていた。

しかし、魔物が多すぎて難航していた。

ステラ達を見た上級生が、一年生は教室へ戻れと叫ぶ。

それを無視し加勢する。

ルカが、タケルに念話した。

《タケルの土属性、協力して欲しい。》

タケルは、直ぐにルカの元へと行くと、岩を作った。

ルカがそこに、水と火を調整して加えていく。

ルカがステラに言う。

「ステラ!ヘンリー!結界を作って?」

ステラとヘンリーは、直ぐに結界を作る。
ステラは、自身以外の範囲に結界を作った経験が浅い為、ヘンリーがフォローをする。

そして、ルカが発動させた。

沢山の溶岩が、魔物を一掃した。
上級生含めた生徒やステラ達もびっくりする。

「ルカ、出来ましたね?」

そう言って、結界を聖属性を含めて強化して現れたのは、ミハイルだった。

ミハイルはミハイルで、結界を作り、全校生徒を結界の中へと避難させて来たのだった。

「ルカ?今のは?」

「タケルに頼んで、土の塊を作って貰って…。そこに水と火を混ぜて…。」

逆属性の二属性を混ぜ合わせて、発動させたルカに驚いた。



「それもですが、この魔物は一体何なんですの?」

モニカが言った時に、戦っている総帝のジェイクの姿が見えた。


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