僕の(わたしの)生きる世界1[完]
タケルが、結界の中に飛び込んできた。

「俺の癒し~!!!」

そう言って、ジェイクに抱きつく。

15歳の美少年が抱き合う光景を見て、ポーロは少しばかり、引いていた。

「ジェイク!お前な~!無茶すんなよ!」

「ごめん。あの時は、あぁするしかなくて」

「今後は、絶体あんなことすんじゃね~ぞ?国王の俺からの命令な?」

ジェイクは、目が点になった。
自分が眠ってる、数日間に何があったのだろう?

「お前が、眠っちまうから!ポーロは、放心状態だし、国王の父上は何も動かね~し?だから、俺が国王なってやろうと思って。思ってたより、時期が早まっちまった」

そう言って大笑いするタケルと、居心地悪そうなポーロ。

ジェイクは、タケルらしいや。と笑った。

「タケル。君なら大丈夫だよ。それに、僕はもう無茶出来ない。あの魔力は戻らない。アルロスとデビルも、もう来ないんだ。僕は、人々を守れない。だから、総帝は降りる。」

ジェイクの言葉に、タケルもポーロもそうなんだ。と呟いた。

「でも、ジェイクならば総帝じゃなくても、助けられるさ。」

「うん。僕はオフワンの血筋だったんだ。
ジョイさんに話を聞いて決めたよ。オフワンに戻る。僕はオフワンの領主になるよ。オフワンの状況は、気になっていたから。」

タケルは、ジョイを見てオフワンからの話ってこれか。と思った。

「それなら、わたしもジェイクと共に行く。」

ポーロが、タケルに許可を求めた。

タケルは、ジョイの状態やジェイクの為にも、それが良いと言った。

特殊部隊チームを取りまとめてきたポーロが居れば、オフワンも安心だし、タケルとしても、この状況はありがたかった。



「でね?総帝としての最後の命令があるんだ。総帝には、ステラがなるべきだって。」

「それは、直接言ってやれ?」

そして、ジェイクはその後再び眠りにつき、次に目覚めたときには、食事をとった。







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