僕の(わたしの)生きる世界1[完]
ポッサム家とマッカーニー家の顔合わせも済み、儀式を待つのみとなった。

各領土の貴族達が、儀式を見ようと参列の準備を行った。



キーリ領土で暮らす、ポッサムの人々は、本当にこの時が来たんだと、騒いでいた。

ヘンリーは、領主カルロとユアンに状況の報告をするために、キーリ家を訪問した。

「ヘンリー殿 よく頑張りました。そして、ご婚約おめでとう!うちのユアンも、早く良い人を連れて来て欲しいもんだ!」

カルロがそう言うと、ユアンは大きなお世話だ~!と叫んだ。

「ポッサムの人々は、問題ないでしょうか?」

ヘンリーが問うと、ユアンは問題なんてない、紹介した先での働きぶりが、とても好評だと答えた。

「皆に会わせてくれませんか?」

と言うヘンリーに、快く承諾する。

そして、ヘンリーはポッサムの人々の元へと行く。

そこには、生き生きとして、笑顔の人々がいた。

「ヘンリー様!!」

「皆の者…いいえ、皆さん。とても元気で過ごしているようで、私は安心しました。」

「あら~!当たり前よ!ユアンさんは、
よくしてくださるし、街の人達も優しいですもの!」

「私が、お世話になってる花屋の店主なんて、貴族だけど花が好きだからって、花屋やってんだもの!びっくりしたわよ!」

そんな人々を見て、ヘンリーはとても安心する。

付いてきた、ユアンが言った。

「私達キーリ家は、このポッサムの皆さんの意思によっては、このままキーリの民に受け入れる事も、問題ないですよ?」

その言葉に、人々は言った。

「ユアンさん。それは、とっても嬉しいし、そうしたい気持ちもある。だけど、私達は、ヘンリー様にお救いして貰った、その恩を返さなきゃならない。だから、ポッサムに戻る。これは、私達で話し合って決めた事です。」

「ここにいる間は、ここで今、一生懸命働いて、ユアンさんやステラさんに恩返しをと、思っているんです。」

ユアンは、ヘンリーの肩を叩き、良かったな?と言った。

ポッサムに小さな変化が起きていた。
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