僕の(わたしの)生きる世界1[完]
ー天界ー

とうとう敵が動いた。

神は、ガーナレスの様子を見ていた。

あの敵に勝てないのでは、ガーナレスは存在できない。

ステラは、まだ覚醒していなかった。

敵の存在は、他の神も懸念していた。


結果、ジェイクは魔力を出し切り、気を失った。

否。

実際は、ジェイクは生死の狭間にいた。

ミハイルの聖属性の治癒で、繋ぎ止められただけの状態だった。

神は、佐々木 海斗の時のように、ジェイクを引き寄せた。

正しくは、魂は死んではいないから、意識のみを引き寄せた。

「起きなさい。」

ジェイクが、目を開けた。

「こ、ここは!!?」

「私は神。ここは神の国です。」

「僕は、死んだのですか?」

「いや、死んではいない。安心しなさい。」

ジェイクは、起き上がると神を見た。

天界の存在を知っているジェイクの反応は、佐々木 海斗の時とは違っていた。

その様子を見ると神は笑った。

「何ですか?どうして、僕をここに?」

「お前は、死にかけていた。ミハイルが居なければ、死んでたでしょう。魔力の放出は、危険だ。」

「はい。分かっています。でも、僕は総帝です。皆を守るためには、やらなければいけない状況でした。そうですよね?神よ。いいえ、初代の総帝様。」

そう言われた神は、驚くこともなく笑った。

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