僕の(わたしの)生きる世界１［完］
開花2
ーポッサム領土ー

ヘンリーの前には、数人の貴族がいた。

「お前達は、公平に裁かれる。結果が出るまで、反省しろ。」

身分制が廃止されたポッサムでは、やはり混乱は続いていた。

貴族と言う肩書きだけで、偉そうにふんぞり返って、民から徴収した物で贅沢をしていたが、タケルや領主である友人達と今後のガーナレスを、どうしていくかを話し合い、結果、キーリに習おうとなった。

ヘンリーは、これまでの情報を元に、選抜した貴族達に、先ずは騎士として街の治安を守る役目をお願いした。


そして、貴族達に順番に7日間のキーリへの滞在を命じた。


キーリに滞在した貴族達は、キーリの貴族達に驚いた。


一般人と同じ生活を送っていて、聞かないと貴族だと分からない者もいた。


貴族として、それで良いのか？

と尋ねれば、皆が「私たちは、皆同じ人間だよ？何も特別ではない。ただ、領土毎の行事があれば領土の代表として、仕切ったり参加したりするだけだよ」とキーリの貴族は答えた。


キーリに住んでいた、ポッサムの人々は、
ポッサム領主の街に住み、キーリでの経験を元に、街の改革のリーダーとなり、動いていた。


そして、道も整備され全員が平等に通れるようになった。


貴族の子は貴族。商人の子は商人と言うのが当たり前だったポッサムも、タケルの意向により、職業の選択の自由も取り入れられた。

ヘンリーの父は、始めこそ不満を言っていたが、実際にキーリへ出向き、すっかりユアンに引き継ぎ、のんびりと暮らすカルロと、キーリの街を歩きながら語り合い、帰宅してからは、ヘンリーの補佐を自ら行うようになった。
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