僕の(わたしの)生きる世界1[完]
「よし!じゃあ、今日集まって貰ったのは、ヘンリーとモニカ、ピーターとサアヤさんの婚姻パーティについてなんだが、ルカと相談して、やっぱり皆で決めていこうと思ってな?」

「タケルにしては、良いと思う。」

「待て、ジェイク。それは、ちょっと酷いや~!」

タケルが言うと、全員が笑った。

「パーティの場所、どのような感じにするのか等を決めなくてはならないのだけど、本人達は希望はあるのか?」

「私達は、式の準備もありますの…。ですから、あまり参加が出来なくて、皆さんにお願いしてしまう事になりますわ?」

モニカが代表で答える。

その時、小さな声が。

「あ、あの…。誰もが気楽に参加出来るように、そんなパーティなら友人達も来やすいかと…。すみません!」

サアヤが、おそるおそる発言をした。
言ってしまって、しまった!と思った。

一番身分の下の自分が、何を言ってしまったのだろう。

自分の婚姻パーティでもあるが、やはり一番の主役は、ヘンリーとモニカの方だろう。

全員が、注目をした。

「そうだね!主役はマッカーニーとポッサムだ。身分制が無くなった今だからこそ、誰もが参加出来るパーティは良いかもな?」

タケルの言葉に、全員が賛同した。

「開催地を先ずは、決めましょう?」

ルカはそう言って、手元の用紙に「開催地」と記入した。


「ルカ…あなたが一番変わったわよね…?」

「そ、そんな事ないよ?でも…ミハイル様と、タケルのおかげかも…?」

ステラの言葉に、顔を赤らめながら喋るルカの、そんな所は確かに変わってはいなかった。

でも、毎日必至で執務をこなして、自然と引っ込み思案な性格が、改善されたのであろう。

その後、開催地をめぐっていろいろ話し合ったが、魔物の件や敵の件もあり、安全性も考慮すると、なかなか決まらず。

全員の宿題となった。
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