僕の(わたしの)生きる世界１［完］

そこは、学園の外

結界の向こうには、無数の魔物の姿があった。


緑色の身体に、三本指には鋭い爪、背中には、骨しか見えない羽が生えていた。

魔力を羽に纏わせて飛んでいるようだ。

その他にも、前回に現れた妖怪のような魔物の姿等もあった。

「これが、各領土にいると言うの？」

「魔物の魔力値は、500～1000ですからギルドと特殊部隊チームならば、なんとか対応は出来るでしょう。しかし」


これだけの数が居れば、魔力の消耗戦になるだろう。


消耗…。まさか！？

「ミハイル！この襲撃を企てた張本人は何処にいるか分かる？」

ミハイルは、ミヘルの姿から翼を隠した、ミハイルの姿に戻る。


魔物達は、その間も結界を破壊しようと、束で攻撃をしている。

その時ーーーー。


風と光の属性の攻撃が、辺り一面の魔物へと当たると、魔物達は消えていった。

《不思議な人の娘よ…。総帝になったのか？》

そこには、北東の森で助けたドラゴンの親子が居た。

その時、ステラの兄のユアンから念話が入った。

《ドラゴンが現れて、敵を攻撃している！皆の方はどうなってる？》

ユアンの問いに最初に答えたのは、敵が出現したと、ポーロから連絡があり、オフワンへと転移したジェイクだった。

《オフワンもドラゴン達が敵に攻撃しています。これは…。ステラ？》

どうやら、ポッサムもマッカーニーも同じ状況らしい。

「あなた達が仲間を？人間を助けてくれているの？」

《恩を返すと約束しました。》

「ありがとう！」


その時、ミハイルが言った。

「一つ大きい魔力を持った者がいるようです。」

ミハイルとステラは、顔を合わせ頷く。

ミハイルは、ステラの手を取ると転移した。


《お気をつけて。不思議な人の娘。総帝よ》

ドラゴンの念話が、ステラの頭に響き渡った。