僕の(わたしの)生きる世界1[完]
これ以上の詮索は出来ないわね…。

ステラは、そう判断すると。


「オウレン」


「ワレを呼んでくるか。」

黄金の鱗を輝かせて、オウレンが召喚された。

フェイクも大きいが、オウレンの方が大きさでは敵わない。


「下位のドラゴン達が頑張ってるではないか?どれ?ワレも少しばかり力を出すか?」

そう言って、鱗を輝かせるとオウレンは、フェイクに向かって攻撃をした。

オウレンの攻撃は衝撃波となって、フェイクに襲いかかった。

フェイクは咄嗟に防御体勢をとったが、防御しきれず、飛ばされる。

体勢を整えたフェイクの様子が変わる。

目が赤くつり上がり、口にはさっきまで以上の、牙が生えていた。


「オ前ノ世界モ、イズレアノ方ノ物ニナル」

フェイクがオウレンに向かって言うと、
フェイクがオウレンの背中に一瞬で乗った。

フェイクがオウレンに打撃を与えようとしたとき。

「お前ごときが、ワレに乗ろうとは。頭の悪い猿が。」

オウレンの鱗が逆立つのが見えた。


次の瞬間

ーーーーーーーーーーー!?

〔バリバリ!バリバリ!バリッ〕

一瞬の間があり、物凄い雷電がオウレンの身体から発せられた。


ミハイルは咄嗟に、翼を出すとステラを抱き寄せて覆い隠した。

まるで、強いフラッシュがたかれているかのようだった。

「ゥガーーーー!!」

フェイクの叫び声も微かに聞こえたが、雷電の音にかき消された。

< 229 / 259 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop