僕の(わたしの)生きる世界1[完]
ー帝の会議室ー

「皆、急にすまない。」

タケルが集まった全員を見て言った。


「ステラとミハイル様が敵地に旅立った。」


タケルの一言で、全員がどう言うことだと口々に言った。

「待っていても敵はどんどん力を付けるだけ。だからステラ達は行った。」

ジェイクが話し出した。

領主として動いているジェイク。

しかし、今話し出したジェイクの雰囲気は、正に総帝であった時のジェイクだった。


「敵は、この地にもやって来るかもしれない。僕達がここで食い止めれなかったら、この世界は終わってしまう。」


《皆?何も言わずにごめんなさい》


その時、全員にステラから念話が届いた。


《わたしは、皆を守る!待ってて?こんな勝手な総帝で、ごめんなさい》

そして念話は途切れる。

「民に全員、結界に避難を伝えなければいけませんね?」

そこには、冷静なヘンリーの姿があった。

ヘンリーは、こういう時が来るであろうと思っていた。

何かあった場合、冷静な判断ができるのは自分の役目だと。

タケルやジェイクが冷静であるのは、ステラが直接言って行ったからであろう。

ヘンリーの言葉で、全員が直ぐに動いた。
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