WOLF-孤独のその先-
ドンっ
と誰かにぶつかって少しだけよろける身体
持っていたホットココアがパシャっと水音をたて落ちていく。
「あ、」と無残にも道路へと投げ出されたココア缶を見つめていると隣の金髪は腕を離してガクガクと足を揺さぶり逃げたした。
なんなんだあの人…
とりあえずぶつかった人へ謝ろうとそっちへ振り向いた私はそこで思わず動きを止めた。
そこにいたのは、キョウヤという男
スラっとした長身
細いのに何処かガッチリとした身体
短めの黒髪は綺麗に整えられていて
そして……
綺麗なグレーの瞳が私を映す
