WOLF-孤独のその先-



そんな事をボーっと考えていると



「帰れ」



え?いきなり?帰れと?




まだ食べかけの唐揚げ弁当へと視線を落とすとおかずまだまだ沢山のこっている。




もったいないな…なんて思いながらも帰れと言われたのに居座るわけにはいかない、そう思いゆっくりと席を立ち上がった時だった




「お前じゃねェ」



「…………」



「こいつ」



そう言ったキョウヤの視線の先には明らかにケイが立っている。



「え?俺?」



「お前だ」



ぽかーんとするケイをよそにキョウヤは容赦なく睨みをきかせる。



「帰れ」


「わ、分かったよ!今日は帰るから落ち着けって!」



キョウヤの周りを包むオーラはまさに漆黒のオーラというやつで、それを感じ取ったらしいケイは「じゃあまたなー!」と言ってあっという間に帰って行った



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