WOLF-孤独のその先-



「ねぇあれソウさんじゃない?」


「え!本当だ!めっちゃカッコイイー!」




駅ビルに入ってすぐ、先程からチラチラ聞こえてくるそんな声。




まるでキョウヤと一緒にいる時のような感覚になる。



学校でもそうだけど、ソウはどうやら学校外でもモテるらしい。



それにしてもこんな道端にいる女の子に名前を知られてるって相当すごいし、他人に名前を知られてるなんて一体どんな気分なんだろう。



「ソウってさ」



「なに」



「モテるよね」



「…何だよいきなり」



今までソウと私の間に恋愛の話しなんて一度だってした事なんてない。だからかいきなりそんな事を聞いて来た私に少し迷惑そうな顔付きを見せる



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