WOLF-孤独のその先-
「だってさっきから、女の子にキャーキャー言われてるから」
今だって道を歩くたび周りの女の子達からの視線を集めている。
よく考えたらソウは昔からモテていた気がする。カッコイイとかクールだとか騒がれてた気がする。
「それに学校でもなんか騒がれてるじゃん」
「別に」
別にって…あれを別にって言うんだとしたら、世の中の非モテ男子を完全に馬鹿にしてると思う。
「もしかして、彼女いたりするの?」
そんな私の言葉に
「いねェ」
ソウは不機嫌そうに答えた。