WOLF-孤独のその先-
ここにいるのは皆ソウの友達で、
ソウがお弁当を持ってきてくれる時は大体いつもここで一緒に食べている。
私に気が付いた何人かが「ナオちゃん久しぶりー」なんて声を掛けてくれるからそれに小さくお辞儀を返した。
とくに周りはこの当たり前の光景に気にした様子なんて見せることはなくて、ソウも私の隣でお弁当を食べ始める。
きっと私がこの学校で話しをするのはソウとその友達くらいだと思う。
別に他人が嫌いなわけじゃないけど苦手。周りの女の子みたいにキャーキャーしたりそういうのが出来ないから…
だから私の中でソウは特別
ソウも口うるさいタイプじゃないし、いちいち干渉してくるタイプじゃない。
だから幼馴染といっても、廊下ですれ違った時に挨拶するとか
こうしてお弁当を持ってきてくれた時に一緒に食べるとかその程度。
それが心地いい、
そんな私とソウの何気ない関係は私は好きだ。