WOLF-孤独のその先-


昼休み終了の鐘が鳴って、食べ終わったチョコレートの袋をゴミ箱に入れて立ち上がると




まだ隣で話してるソウも立ち上がる。




「ソウ良いよ、まだ話してるじゃん」




「別に対した話しじゃねェから平気」





そんな様子に、私には分からない話しをしていた梶君は「気にしないで」という風に微笑んだ。



これはいつものコト




普段は干渉したりし合ったりなんてしないのに、むしろお弁当の時以外はほとんど学校では話さないのに




こうやって空き教室だったり、廊下でバッタリ会った時なんかは



ソウは必ずと言って良いほど私を教室まで送って行く。




それが何でなんかは分からないし、そんな事しなくても一人で行けると言ってもソウは断固として聞こうとはしなかった。




ソウは優しい
見た目とは裏腹に、凄く優しい





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